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お知らせ詳細

全国の中小事業者へオンラインレッスンに関する調査を実施(エキテン総研)
ーコロナ禍がきっかけでオンラインレッスンを始めた店舗が7割も。顧客の繋ぎ止めに一定の効果もー

ニュース2020.08.18

株式会社デザインワン・ジャパン(代表取締役社長:高畠靖雄、東証一部 6048)が運営する中小事業者の調査・研究開発部門「エキテン総研」はこのほど、全国の店舗関係者に対して「オンラインレッスンに関する調査」を実施しました。その結果をご報告いたします。

回答した店舗のうち26%が、オンラインレッスンを実施していると回答。また、このうち70%の店舗が、2020年4月以降に実施し始めたと回答しました。新型コロナウイルス感染症の影響で営業自粛を余儀なくされた店舗が、生き残り策としてオンラインレッスンを開始した様子が伺えます。

本調査では、オンラインレッスンを実施することでどのようなメリットがあったのか、継続意向や実施にあたっての障壁など、全国の店舗経営者にアンケートを取り、まとめています。

■調査概要
調査名:オンラインレッスンに関する調査
対象者:店舗の口コミ・ランキングサイト「エキテン」に掲載中の全国の店舗経営者および集客・販促担当者
回答数:1,545
調査時期:2020年6月30日~2020年7月3日
調査方法:インターネット調査
調査機関:エキテン総研(株式会社デザインワン・ジャパン)


■調査結果
【オンラインレッスンを実施している店舗】

オンラインレッスンを実施し始めた時期について、実に7割の店舗が2020年4月以降と回答。緊急事態宣言下の営業自粛で、オンラインでのレッスンやサービス提供を始めた店舗が多くいたようです。

オンラインレッスンの分野として最も多かったのが楽器や歌唱などの音楽ジャンルでした。
その次に多かったのは、運動系の教室です。フィットネスジムが第一波のクラスターとなったことで緊急事態宣言前から休業を余儀なくされた店舗も多く、早々にオンラインレッスンを開始したのではと予想できます。
その他の分野は、ブライダル相談や、占い、妊活相談、風水など多岐にわたります。

オンラインレッスンの形態は、半数以上の店舗が「マンツーマンレッスン」と回答。
オンラインという特性上、生徒さんとの物理的な距離もあることから、一度に多くの人数を教えることが難しい、ということも関係していそうです。
また、店舗側がレクチャー用に動画を作成し、生徒さんに配信するという形をとっている店舗も一定数いました。
レッスンの配信に利用したツールは、Zoomと回答した店舗が圧倒的に多くなりました。

オンラインレッスンの開催時間は、60分以内と回答した店舗が最も多く、次に多かった30分以内と回答した店舗と合わせると半数以上が60分以内でオンラインレッスンを実施していることが分かります。1回あたりの受講料は、2,500円以下と回答した店舗が最も多く、次いで5,000円以下と回答した店舗が多くなりました。
分野別に分析してみると、音楽(楽器・歌唱・作曲等)の分野は30分~40分以内のレッスンで、1,001円~2,500円と価格設定している店舗が多くなりました。

塾・家庭教師の分野では、120分以内と回答した店舗が、英会話の分野では60分以内に次いで120分以内と回答した店舗が多くなり、その他の分野の店舗よりも長くオンラインレッスンの時間を設定していることが分かりました。価格は、1,001円~2,500円と、2,501円~5,000円の価格設定の店舗が半々です。

無料体験については、半数以上の店舗が用意していると回答。2020年4月以降にオンラインレッスンを開始した店舗が多くを占めています。休業要請後に急遽オンラインレッスンを開始した店舗は、ネット接続環境やレッスンの進行方法などを確認するため、試験的に無料体験を用意したケースもあるのではと予想できます。

回答した369店舗中、228店舗が「顧客のつなぎとめに成功した」と回答。休業中も、生徒さんやお客様とのコミュニケーションを絶やさないことで、顧客の繋ぎ止めに成功した店舗が多かったようです。

その他のフリーコメントには、「緊急事態宣言下の代替えとして始めたが、今までなら見せられなかったレッスンの様子を父兄に見せられるなど、日常的に使える便利な物だとわかって良かった」と回答したピアノ教室や「コロナをきっかけに動画配信をするようになり、今後の生徒の欠席対応のバリエーションが増えた。また、オンラインレッスンにすばやく対応したことで、生徒、保護者からの信頼度が増した」と回答した英会話スクールなど、副次的な効果を感じている店舗もいました。

今後もオンラインレッスンを続けますか?という問いに対し、実に75%の店舗がはい、と回答。コロナの余波が続いている状況を鑑みると、今後も継続してオンラインレッスンを実施していく方針の店舗が多いようです。

また、前述の設問で「商圏が広がった」「顧客の幅が広がった」と回答した店舗のほとんどが、オンラインレッスン継続の意思を示していることから、コロナ対策としてだけではなく、事業を拡大していく新戦略として、オンラインレッスンを実施していく店舗も多そうです。

【オンラインレッスンを実施していない店舗】

オンラインレッスンを実施していない店舗に、実施の構想の有無を尋ねてみると、76%の店舗がいいえ、と回答。

これからオンラインレッスンを実施しようと考えている店舗に関しては、すでに実施している店舗と同じように、感染予防対策として実施しようと考えている店舗が多数となりました。また、半数以上の店舗が「商圏を広げるため」と回答。オンラインレッスンで新たな売上の確保に期待している店舗が一定数いるようです。

オンラインレッスンを実施していない店舗は、何を障壁と感じているかという問いに対し、「PC操作が不慣れ」「コンテンツの内容に悩んでいる」「ネット環境の整備」と回答した店舗が多くなりました。
PCやネット環境の整備は、これまで個人や少人数でこぢんまりと店舗運営してきた店主の方にとっては、新たに取り入れなくてはいけないものであるケースも多く、オンラインレッスン販売の大きな障壁となっているようです。また、店舗側の設備や環境が整っていても、レッスンを受ける側のお客様のリテラシーや環境も必要になってくるため、不慣れな店舗は二重にハードルを感じるという結果となりました。


今回の「オンラインレッスンに関する調査」では、実施できない店舗には、大きな障壁があるとわかった一方、コロナ禍でオンラインレッスンを実施し始めた店舗は顧客の繋ぎ止めに成功したり、商圏や顧客の幅が広がったというメリットを感じ、今後も継続の意思を持っている店舗が多数であるという結果がでました。

【フリーコメントの一部】
以下では、各設問のフリーコメントの一部を抜粋してご紹介します。

  • 今のところ、無料の簡単なPR用レッスンを実施しているが、今後、商圏が広がることを期待している。(大阪府/行政書士事務所)
  • オンラインレッスンの方法を色々と試してみましたが、マンツーマンのレッスンではオンラインでリアルタイムに会話をするよりも、動画配信の方が教えたいポイントをスムーズに伝えることができます。  アンサンブルは、動画配信でレッスンしづらいためオンラインでのリアルタイムレッスンで対応していますが、Zoom、LINE、Skype、NETDUETTO などの音質・音の遅れなどを試して模索中です。(東京都/音楽教室)
  • 新型コロナウイルスの影響下でも、オンラインレッスンを取り入れた事により、レッスンを休講せずにすみ、収入を確保できました。(鹿児島県/ピアノ教室)
  • 対面でのレッスンが出来ない緊急事態宣言下でレッスンが受けられるようにと実施しました。今後もインフルエンザなどが流行り、休校にしないといけない時にも、レッスンを受けられる環境があることは良いと思いました。(神奈川県/ピアノ教室)
  • 保護者向けセミナーの欠席率がさがりました。(山形県/学習塾)
  • 地元以外からレッスンを受けてくれる方が出来て客層が広がった。しかし  スタジオレッスンほどちゃんとレッスン出来ず、料金を安くせざるを得ないのであまり儲からない。(大阪府/ダンススクール)

※グラフ内の構成比は小数点以下を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない場合があります。
※本調査の内容ならびにグラフなどを紙面や映像、サイトなどに掲載する際は、「エキテン総研調べ」と明記してください。


【エキテン総研について】 
株式会社デザインワン・ジャパンが運営する店舗の口コミ・ランキングサイト「エキテン」には、リラク・ボディケア、ヘアサロン、クリニック、グルメなど、オールジャンルの店舗・施設の情報が約481万店※分掲載されています。エキテン総研では、エキテン掲載店舗への調査を実施し、中小事業者の店舗運営や経営についてのトレンドや課題を抽出・研究しています。※2020年2月末現在。

 

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社デザインワン・ジャパン サービス広報担当
TEL:03-6908-7820   FAX:03-6421-7463  Mail:pr@designone.jp 

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